ミッドライフ・クライシス
ユング派のカウンセラーがよく使う例えに、人生が一日の太陽だとすると、つまり…朝に生まれて、夕に死ぬとすると、
最大の危機が訪れる、つまり最も危険なのが、ちょうど正午(昼の12時)だというのです。
人生が70年だとすると35歳、80年なら40歳ですね。この時期が一番危険なのです。
なぜでしょうか?
今まで上向きで、どんどん前向きに進んできたものが、正午には逆に下り坂になり、(数学の好きな方は、傾きの係数がプラスからマイナスになる、と言う方が分りやすいでしょうか)ここで、人生の生き方を変えてゆかねばならないのです。
しかし、こころはなかなか変えられないのです。元気で、ポジティブで、前向きに、より良く、といった考えからなかなか抜けられずに苦しみます。
男性の厄年が42歳前後、女性の厄年が37歳前後ということにも関係しているように思います。
とは言っても、20代でこの問題に向き合う人もいれば、50代、60代でこの問題に向き合う人もいます(ちなみに男女ともに61歳が厄年です)。
今までは「中年期の危機」と言われてきましたが、「ミッドライフ・クライシス」とも言われるようにもなりました。
「何のために生きているのだろう」「これからどうやって生きてゆけば良いのだろう」「成功や昇進しても、家族を愛していても、実は幸せとは思えない」様々な思いが出てきます。
体の病を患ったり、急に人間関係が悪くなったり、夫婦関係・家族関係に問題があったり、ということも多いようです。親の介護、というような現実的な問題に直面する頃でもありますね。
急に小さい頃受けた心の傷(トラウマ)が思い出されてくる、という場合もあります。今までガムシャラに生きてくることで隠していたものが、隠しきれずに顕(あら)わになってしまうようなイメージです。
こうしたときには専門家のサポートが必要です、人生の転換点(ターニング・ポイント)に立ったときに、その後の人生のことを共に考えてゆく、そんな面接を提供いたします。